ハノンはポイ 「脱力虎の穴」のはじまり

めりこ

2009年06月03日 00:51

毎日ピアノを弾く心がけなんて音大受験勉強をしていた頃にはありませんでした。
早起きして、お弁当作って掃除して洗濯して7時30分にはピアノの前に座る生活。

もちろん今朝も「きらきら星変奏曲」
最後のバリエーションのトリルがどれもこれも見事に決まる。
寝ぼけてるので美しく聴こえる? 
でも全然見事に決まってるし。
ハノン自主特訓の成果?
ハノンで練習したあとはもっとボロボロになるけど、なんでだろ?
今朝は時間がないので最初から「きらきら星」
なぜかきれいに脱力できていました。いつもより圧倒的に。

今週はずっと通勤時間 脱力してアーチを作ってみたり先生が先週教えてくださったゆびパタパタと手首の移動のトレーニング。
BGMはグールド。
なんで今朝はうまくいったんだろう?
一昨日、この世のものとは思えないような音が出たのと関係あり?
このヤマハちゃん実はめちゃくちゃすごい音を秘めてる?

仕事でうかがったデイサービス施設のロビーに白いグランドピアノを発見。
蓋の上はしっかり物置になっている。
ほとんど弾かれず、車いすのオジーオバーの間で静かにたたずんでいる。
「あの〜、弾かせてもらっていいですか?」仕事が終わって声をかけてみたら「ぜひどうぞ。」

「きらきら星」しか弾けないけれど弾かせてもらった。
それまでうつろな目で静かに座っていたオジーオバーが次々と拍子を取り始めてくれる。
喜んでいただいた様子。
「また弾きに来ますね〜」
「モーツァルト虎の穴」に引きこもってはいられないわね。
いい動機づけができました。

急いでレッスンへ。
いきなり脱力の特訓が始まった。
30分ほどの練習して「きらきら星」へ。
先生のDIAPASON「気むずかしいイギリス紳士」がヒステリーのような音をほとんど出さない。
あれれれ?
いきなり特訓の成果がめちゃめちゃ現れておりますがな。
イギリス紳士が「ほぅ、やればできるものですな。」と言ってる気がした。

「ハノンを今やってはいけません。」と先生。
そうなんですね。やりません!
なんだかうれしかった。

トラウマに塩をすり込まれる感じで、でも必要なはずと自主トレしていたけれど、ココロの重荷が取れました。

。。。「いつまで経っても音の粒が揃いませんね!」
   「めりこさんはハノンだけやっていればいいです!」
   「ベートーベンなんて一生弾けませんよ。」
   「こうやって弾くの(弾かない指を高く挙げる)!」
   「音楽はこうとうなじんしゅがやるものなんです!」
 苦労している私をドアを少し開けてのぞいている先生の娘。
 いつも歯を見せずににやりと笑っていた。
 いっしょに受験勉強をしていたけれど、
 言葉を彼女と交わしたことは一度もなかった。
 がまんせず音大受験しなくて本当によかった 。。。

おうちでの特訓パッセージ?をいただいてきました。
中村勘三郎さんも「筋トレはしません。踊りに必要な筋肉は踊りでつけないと堅くなるだけ。」(だったかナ?)というお話を思い出しました。
わ〜い!がんばります〜!わくわく!